みだらなキミと、密室で。

「……3、2」

カウントダウンする遥琉の低くて色気の含んだ声に、さらにドキドキして。

「……っ、」

「……1。海風」

優しく名前を呼ばないで。

ずるいよ、遥琉。

「ほんとにするよ、いいの?」

「……っ」

エレベーターに閉じ込められた時も、さっきも、私のキスも許可なんて一切取らなかったくせに。

今更なに言ってるのよ。

目の前の遥琉の目の色が先ほどとは違って、そのままさらに距離を詰めてくる。

もうどうにでもなってしまえ、なんて。
普段の私なら絶対に思わないことなのに。

私じゃないみたい。

今日ずっと遥琉と一緒にいて、遥琉のペースに酔わされたみたいな。

またキスされる───。

私は逃げることをせずに、ギュッと目を閉じた。
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