みだらなキミと、密室で。

伊月さん、こんなにめんどくさい人だったの。

なんか、チャラついてる分、人のこういうことには首を突っ込まない主義だと思ってた。

どれだけ遥琉のこと目の敵にしてるんだ……。

「なんでこんなことするんですか、楽しいですか……」

「うん楽しい〜」

「サイテー……」

つい心の声がもれる。

「だって、海風ちゃんが唯一目の色変えたんだからね〜」

「えっ……」

目の色?

「去年から一緒に仕事してて見てきてるけど、海風ちゃんってあんまり感情出さないというか、ただただ真面目に目の前のことこなしていくって感じじゃん?あんまり周りに干渉しない、興味なさげっていうのかな。海風ちゃんぐらいの他の女の子たちみたいにキラキラしてないっていうか。何か諦めてるみたいな、」

「すみませんね、キラキラしてなくて」

「いやだからさ、面白いな〜って。今思うと余計になるほどって思って。普段あんまり動じない海風ちゃんが、有馬遥琉のことになると、リアクションがでかくなるっていうか。あの時俺が名前見せたとき、知らない!って飛びだしていったのも納得できて」
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