みだらなキミと、密室で。

「無理……です」

「ひでぇ……こんなに弱り果てた人を見て海風ちゃんは助けになってあげようとか思わないんだ」

「いや別に……勝手に横になればいいじゃないですか。よくなるまで私ここで見ててあげるんで」

「よし、あの写真、有馬遥琉のDMに送っ──」

「わかりましたから!」

とっさにそう言ってしまった。

ひどい人だ、人の弱みを。

「フッ、そんなに見られたくないんだ〜」

「っ……」

ほくそ笑んだ伊月さんにイラッとしながら、私は言う通り、彼の隣に座る。

最悪だ……。

もう何回心の中で呟いたか分からない。

「最初から言うこと聞いてたら俺だって意地悪しないんだから」

「……っ、」

プイッと目線を逸らせば、太ももにトンと重みが乗って。

この人さっき、私のこと好きだとか言わなかった?

あぁ、夢か。幻覚か。

好きでこんなことするわけないもんね。
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