みだらなキミと、密室で。

「あ〜海風ちゃんショーパン履いてくればよかったのに〜それかミニスカ〜」

履いてきたのがパンツでよかった。

「持ってないです」

「嘘じゃん」

「持ってないです」

「……」

人の膝の上に頭置いてこちらを向いたまま話さないでほしい。

大学生が、大人が、女子高生の太もも借りて公衆の面前で横になるってどういう神経してるんだろうか。

伊月さん身長高いから変に目立つし。

あぁ、帰りたい。

「ねー、海風ちゃん」

「ちょっと伊月さん、あっち向いてもらっていいですか?」

「えーやだ」

この野郎……。

「何、海風ちゃん、照れてる?俺にドキドキしてんの?俺のこと好きになった?」

「なってないです、っていうか、私のことからかっても面白くないのでそういうのやめた方がいいですよ」

さっきジェットコースターで言ってたことだって、どうせふざけているんでしょ。

「俺が海風ちゃんのこと好きっていうの信じてないのー?」

「はい」

「即答じゃんっ!」

伊月さんは、ハハハッと楽しそうに笑う。

何にも面白くないんですけどね。
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