みだらなキミと、密室で。
情けない。
分かっている。
自分が撒いた種だ。
素直に「ずっと好きだった」といえばいい。
そんなことぐらいわかってる。
わかってるけど、できないんだ、怖いんだ。
あの時、海風とふたりエレベーターに閉じ込められて。
助けがきてエレベーターが開くと思った寸前、もう失いたくないと思った。
どうにかして繋ぎ止めないとと思った。
それなのに、
『フッ、お手本みてぇな間抜け面』
結局、正反対のことばかりしか言えなくて。
今さら好きだとか口に出して言うのも照れくさいとかのレベルじゃなくて。
もう多分、病気。
他人になんと言われようと、俺と海風のあの頃大事にしていた唯一無二の友情関係がどれほど大きかったものか。
それを俺が壊してしまったことが、当時の俺にとってどれだけ罪悪感に苛まれたことか。
お前ら、知らないだろ。(誰に)
いやまじで俺が悪いでしかないのは重々承知だ。
死にたい……。
「いつまでそうしてる気。今の遥琉くん、女の子退屈にさせてるよ」
「……うん、ごめん」
観覧車近くのフードコートに座って、松本に飲み物を買ってきてもらって(サイテーじゃん)
頭を冷やす。