みだらなキミと、密室で。

ガチャ

「ただいま〜」

「あ、おかえり!お風呂入ってからご飯にする?」

クタクタになった心と身体にママの声が沁みる。
それに……この匂い。

「うん。そうする。っていうか今日唐揚げ?!」

「うん!」

「まじか!すぐお風呂入ってくる!」

慌ててローファーを脱いで、ママの特製唐揚げへのワクワクした気持ちを抱きながら、すぐにお風呂へと向かった。

うちは、7年前から母子家庭。

離婚する1年ほど前からパパとママの喧嘩が絶えなくなってパパの浮気が発覚したりして。

私が小学5年生になる前にパパはうちを出た。

パパとは今でも時々連絡取り合ってたまに会ったりしていて関係は良好。

養育費のことなんかもちゃんとやってくれてるから、問題ないっちゃないけれど。

でもやっぱり、少しでもママの負担を減らしてあげたいと思ってバイトを始めた。

まぁ、。7割はオタク活動のためだけど。

今日は嫌なことに遭遇することもあったけど、依茉ちゃんと語り合えたしママの唐揚げが食べられるからプラマイ0ということで。

お気に入りの入浴剤を浴槽に入れてお風呂に浸かった。
< 22 / 300 >

この作品をシェア

pagetop