みだらなキミと、密室で。
「なんか遥琉変わったね」
「え?」
「久しぶりに話した時はなんか生意気っていうか憎まれ口たたいてガツガツしてたのに」
キャラ変もいいところだ。
「それは……だって、」
モゴモゴと口ごもりながら話す遥琉が、なんかちょっと可愛い。
「男らしいところ見せないと、海風が見てくれないと思ったから、必死になるでしょ」
「なるでしょ、って……」
「でも……」
「ちょっ、」
遥琉は、何かを言いかけて私の両頬を手で包み込むと自分の顔をグッと近づけてきた。
遥琉の頬がほんのり赤くて、瞳は私だけをうつす。
「でも、もうそうする必要ないんだよね?」
「……いや、うん、まぁ、」
そもそも私は昔の遥琉のはもちろん、今の遥琉にだってまんまとときめいてしまったんだから、
遥琉の何かを変える必要とかないんだけど。