みだらなキミと、密室で。

「いい案だと思うけど。俺が海風にこれプレゼントして、これを着た海風を俺が抱く。最高の誕生日プレゼントじゃん!」

「……めっちゃバカ」

サラッと『抱く』とか言ってんじゃないよ。

「はい?バカなのは海風の方でしょ?誰のために俺が今こうして勉強教えに来てると思ってんの」

そう言って、グッと顔を近づけてくる遥琉。

「さっさと終わらせてよ。はやく映画見ながらイチャイチャしよ」

「なんか増えてる……」

イチャイチャはしないし。
いや結局遥琉にされると流されちゃうんだけどさ!!

悔しいけど、遥琉に触れられるの、やっぱり何回だって嬉しいんだもん。

口には出さないけど。

「あっ、」

「ん?」

遥琉が何かを思い出したような顔をした。

「18日、花火大会、あるよ」

「え!そうなの?」
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