みだらなキミと、密室で。
*
ドンドンドン
「すみませーん!◯△管理センターのものです!」
はっ!!
あれから数十分がたってエレベーターのドアの向こうから人の声がした。
やっと助けが来た!!
「はい!」
嬉しさで、ドアに向かって大きな声で返事する。
「乗客2名とお聞きしていますが、お怪我などされていないでしょうか」
「はい!大丈夫です!」
「わかりました。お待たせして申し訳ありません。お調べしたところシステムの誤作動ということでしたので、もう少々お待ち下さい」
「はい、わかりましたっ!」
よかった。
これで無事家に帰れる。
ホッと胸を撫で下ろして、あとはドアが開くのを待つのみ。
外から聞こえる管理会社の人たちの作業する音だけでも、そこに人がいるってだけでものすごく安心する。
よかった〜ほんと助かって。
助けが来て初めて、自分が結構怖がっていたんだと実感する。