みだらなキミと、密室で。
勝手な幼なじみ
*
「海風〜〜!」
魔の土曜日からあっという間の月曜日。
朝、いつものようにママが私を起こす声が聞こえる。
昨日はいつもみたいに午前中ダラダラと過ごしながら、午後からママとちょっとショッピングしたりして。
変わらない日常を過ごしていると、土曜日起こったあの出来事は、夢だったんじゃないかと思い始めてきた。
そうだ。
きっと夢だったんだあれは。
私がまた遥琉と話すなんて、おかしな話だもん。
夢だ夢。
自分にそう言い聞かせながら、二度寝をしようと再び布団の中に潜り込む。
……あとちょっとだけ。
「海風、早く起きなさい!遥琉くんが迎えに来てるわよ!!」
ん??
今、なんて?
大嫌いな名前が聞こえた気がする。
またまた〜。
あまりにも衝撃的な夢だったから、幻聴が聞こえちゃったのかも。
さてさて、二度寝二度寝……。
ガチャ
「海風!遥琉くんが来てる!!うちに顔出すなんて何年ぶり?!」
「……っ、」
やめて。
嘘だと言って。
誰か。