みだらなキミと、密室で。

「千秋さんいいんですよ。この間俺が怒らせちゃったから、そのこと謝ろうと思っただけで」

誰?ってぐらい爽やかな表情でママにそういう遥琉。

エレベーターに閉じ込めれた時に嫌味ったらしく絡んできた人とは別人だ。

こいつ、仮面を被ることも覚えたんか。

なんでこんなに鼻につく生き物になってしまったんだ。

「あら……どーせ短気な海風のことだから大したことないことで怒ったんでしょ?いいのよ全然!海風だって学校行くんだし、この子の支度が終わるまでうちでお茶飲んでたら?」

はぁん?!

ママの衝撃発言に首がもげる勢いで振り向いてママを見つめるけど「いいじゃない」って顔で微笑んでる。

ありえない。

こいつが私の家に上がるなんて。
< 53 / 300 >

この作品をシェア

pagetop