みだらなキミと、密室で。
「あれを反省して来たんじゃないの?」
「ハンセイ?俺が?なにを?」
……しばきたい。
『一階です』
エレベーターのアナウンスがしてドアが開き、少しでも彼と同じ空間にいたくない私はすぐにそこをでてエントランスを歩く。
「なにをってあんたね……自分で言ったんでしょ、ママに、私に謝りたいって……」
「あぁ。ああ言えば海風が言うこと聞いてのこのこ着いてくるかと思って」
まるでキランッて効果音が入りそうなスマイルを見せた遥琉。
うわ、もう気持ち悪いよ。
何考えてんの。
遥琉の表情ひとつひとつにいちいちドキッとして反応しちゃう自分が一番気持ち悪い。
「何それ!!さいってい!!もう本当に知らないから!金輪際、私に関わらないでよ!」
そう吐き捨てて、マンションのエントランスを出て遥琉を置いて歩き出す。