みだらなキミと、密室で。

「ごめんね。私も海風とこういう話できるの嬉しくてつい色々言いたいこと言っちゃったけど、海風のペースでいいから、歩みよってもいいと思うな。あ、傷つけられたら言って!その時は私もいっしょに闘うからさ!」

「ううん。ありがとう。話すのちょっと怖かったけど、依茉ちゃんに話して本当に良かった」

「いや、私は何もしてないよ。つい癖で興奮してただけ……」

「癖で興奮するのは完全にヤバイ人だよ、依茉ちゃん」

私がそう突っ込めば、依茉ちゃんがクククッと笑って。

この笑顔を誰よりも近くで見られることだけで、ずいぶんと安心できて温かくなる。

依茉ちゃんが親友で本当によかった。

お昼休みに遥琉に会うことへの緊張がほんの少し和らいだ。

小学校や中学の時とは違う。

今の私には、見守ってくれる親友がちゃんといるから。
< 85 / 300 >

この作品をシェア

pagetop