140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
「じゃあ、撮りま…撮るよー、ハイ、3,2,1!」
カシャっ
掛け声をかけたけど、昇さんは特に笑ったりはしなかった。
この時代の人って、写真撮る時に笑ったりしないのかな?
「ええっ、俺、こんな汚れてんのか…参ったな。4日?いやそれより前に洗ったきりか、仕方なしだな」
「4日?」
撮った画像を見て、昇さんは決まり悪そうに顔をしかめた。
周囲の蒸れる臭いと緊張とで気付かなかったけど、昇さん、そう言われてみると結構、いやかなり汗臭い。