140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

風が吹くと、爆撃で燃やされた煙の臭い。

南国の蒸れた草花の香り。


明らかに、あたしの知っている日常とはかけ離れた臭い。



「そろそろ行くか」

「え?」

「弥生、お前はどうする?」

「えっと…」



どうする、なんて言われても、こんなところで置いていかれたら確実に死んでしまう。
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