140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

「ほら、食え」

「えっ、あっ、ありがとう」


降ろされたところでそのままボーっと立っていたあたしに、昇さんがクッキーのようなものを手渡してくれた。


「これ…」

「乾パンだ。知らないか」

「ううん、知ってる。昇さんは食べないの?」

「俺はお前と会う前に食ったからいいんだ」

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