140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
「きれー…」
「女の派手好きは今も未来も一緒なんだな」
「今も?」
ずきん。
昇さんがいう、「今」の女って…
あたしはもう、このほんの少しの間に、昇さんを意識しだしてる自覚がある。
たぶん、好きに、なってしまっている。
優しくて、逞しくて、自分だって大変なのに冗談を言って笑わせてくれるこの人を、好きになるなと言われたらそれは無理だと思う。
だけど、あたしより歳も上っぽくて、もしかしたら日本に奥さんがいたっておかしくない。
そしたら、諦めるしか、ない…
あたしは昇さんの次の言葉を、息を止めて待っていた。