140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
「お前、歳はいくつだ?」

「じゅ、15」

「そうか。照子より上だな」


ゴクリ。

乾いてあんまり出ない唾を飲んで、喉が鳴る。

照子さんか…


「まだ子供のくせに、モガに憧れてな。赤い靴と帽子が欲しいって親にせがんでたりしてたよ」

「ふうん…」


モガっていったら、まだ着物ばっかりのこの時代で洋服を着る女の人のことだよね。
おしゃれが好きな子なんだな。

妹さんとかかな?

それを聞いたあたしは、ホッと胸をなでおろす。

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