140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
「これでよし、と」
そのあとは毛布をそこに敷いてくれて、座るよう促された。
あたしはそこで昇さんが食事の用意をするのを見ているだけという、なんとも情けない女子力の低さ。
こういう場所だと、料理も女子力というより人間力かな。
可愛らしいお弁当を作ってアピるようなチャンスは、まずやってはこなそうだ。
「今日は天気が良かったから助かった」
「でも倒れそうなくらい暑かったよ?」
「雨だと、火が付かないだろう?飯だけじゃなく明日の飲み水も作れないんだぞ」
「あ、そっか」
「未来は、暮らしやすそうだな」
「ん?まあそうだけどなんで?」
「お前みたいなのが暮らせるんだもんな」
「う」
「冗談だよ。面白い顔すんだなぁ」