140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
昇さんが空になった飯盒に昼間汲んでた水を入れて沸かしている。
あれが、明日飲めるお水だ…
ここの水は沸かさないと病気になって、最悪は死んでしまうらしい。
でも昇さん、いつ食べたんだろう。
男の人は食べるの早いなぁ。
「レトルトはね、何年も保存できるハンバーグとかカレーがあるんだよ」
「へえ、そいつはすごいな。しかしお前が話すとつくづく英米人みたいだ」
「え?なんで?」
「そんなに敵性語がポンポン出てくるんじゃあ、もしここじゃなくて本土に出てきてたら、その服と併せて非国民まっしぐらだったな」
「敵…、あ、カタカナ語のことかぁ!」