140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

「明日も早いぞ。おやすみ」


そうやって、頭をポンポン。

完全に子供扱いだ。


昇さんの大きな手が、あたしの坊主頭を撫でている。

まるで子守唄でも歌うみたいに。


胸についた耳に、昇さんの鼓動がきこえる。

優しくて、落ち着いた音だ。

だけどあたしは落ち着くどころじゃなくて、ぜんぜん眠れない。


あたしばっかり、どんどん好きになっていくよ…



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