140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

だけどあたし、ドキドキして絶対に眠れないって思っていたのに、いつの間にかぐっすり眠っていたんだ。


「あの、昇さん、ありがとう。昇さんは寝苦しくなかった?」

「苦しくはなかったよ。だけどヨダレとイビキがなぁ」

「えっ、本当に?ごごごめんなさいっ!」

「冗談だよ、ははは。ほらこれ」

「あ、いただきます」


結局またからかわれて、朝食に乾パンと金平糖をもらった。

昇さんに教えてもらいながら天幕を畳んで、毛布も畳み、昇さんがそれをリュックにセットし終わると、あたしたちは歩き始めた。
< 160 / 481 >

この作品をシェア

pagetop