140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

いきなり過去に飛ばされて、だけどこんなところじゃなかったら、戦時中だってちゃんと女の子でいられて、出会うのは昇さんじゃないかもしれなくても、もっと可愛いあたしとして恋が出来たんじゃないかとか、もう、あたしの中は過去と未来が混ざったせいで、現実と想像の区別がなくなったみたいにぐちゃぐちゃで。


「もう………嫌だよ……こんなとこ、いたくない…」

「弥生」


雨が、降りだした。

明るい空から降る雨が、軒先から滝のように流れ落ちる。

草木を雨が打つ音は、まるで決断を迫るドラムロールみたいにあたしを包囲してる。


「ふ…っ、うわあぁぁああ」


その責めるみたいな雨音に耐え切れなくて、あたしは敵に見つからないようにみたいなことも考えられなくって、感情のままに泣き叫んだ。


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