140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

あたし、馬鹿だ。

なんで今まで気づかなかったんだろう。


足らないとか、こんなんでも充分とか、どんだけ上から目線だったんだろう。

不潔だからとか、キモいとか言ってる場合じゃないんだ。


「昇さん、ごめんなさい。あたし、今から生男になるよ」

「弥生……」

「名前の通り、男として生きる」


あたしは昇さんの手にあった靴を両手で受け取って、そう誓った。

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