140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
鳥たちがけたたましい鳴き声と羽音を立てて一斉に飛び立った。
何機もの戦闘機が、あたしたちの逃げ込んだジャングルに銃を向けて乱射してくる。
あたしたちは嵐のような銃撃のすぐ側を、地を這うように逃げ惑うしかなかった。
ラッキーなことに、ガジュマルの根っこの下が大きく空いているのを見つけて、そこに逃げ込んだ。
「はぁ、はぁ」
「あ!あたし、カニ!飯盒の蓋!」
「…ああ、そんなの、生きてりゃなんとかなるさ。気にするな」
「……ごめんなさい」
慌てて逃げたせいで、あたしはせっかくの獲物を大切な飯盒の蓋ごと置いてきてしまったのだ。
気にするな、って言われたって、気にするよ…