140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

暫くして、銃声は止んだように思えた。

と、そのすぐ後でまた数機が飛んでくる音がして、あたしたちは小さく丸まって身構えた。

だけど銃声はなく、かわりに大きな『ドーン!!』という音と、それと同時に『ドボーン!!』という水音が重たく響いた。


「爆弾!?」

「そのようだ。ひとつは湖に落ちたな」

「まだくる?」

「さあな。だけど様子をみて湖に戻ろう」

「え?いくら蓋取りにいくにしても危ないよ」

「このままじゃ撃たれて死ぬ前に飢えて死ぬ。爆弾が落ちると魚がたくさん浮かんでくるんだ」

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