140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
変なハイテンションになってみんなで合唱。
爆弾が落ちたらいいなんて誰も本気で思ってるわけはないけど、あのタナボタな光景は空腹で歩き続けるあたしたちにとって、本当にそれくらい魅力的なものだった。
あの日、湖に戻ったら湖岸に信じられないくらいの魚が浮いていた。
昇さんの言ったとおりだった。
半日かけて小さなカニやエビしか獲れなかった湖なのに、たった数分の爆発でこんなにも魚が、って、悔しさすらこみ上げた。
それをかき集めて、食べて。
結果、お腹は壊したけど、食べてるときは最高の気分だった。
少し大げさだけど……明日死ぬとしても、また食べたいと思うほどに。
だけどその晩、向井さんは大好きな食事の時間にも草陰で呻き続けて、あんまり遅いと心配した山根さんが様子を見に行くと、その場で気を失っていた。