140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

別に可愛くはないと思う。

ハッキリ顔で、どっちかというと男だったら割とイケメンだったかなとは思う。

でも守ってあげたさみたいな成分が不足してる感じ。


玲奈は真逆で、女のあたしがみても可愛くて守ってあげたくなるタイプ。

そんなあたしを玲奈がしょーもないものを見るような目で笑う。


「だって昨日の『初恋散華』めっさ泣いたもん」

「ああ、特攻隊の映画ね。ああいうの観たあとだいたいこうだよね」

「死んじゃうんだよ、行ったら死んじゃうの分かってて、好きな人のために行っちゃうんだよ、凄いじゃん!そんな風に想われたいじゃん?」

「まーそれも分からなくはないけど、平和がイチバンだよ」

「もぉー。そんなの当たり前じゃん。分かってるって」

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