140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

「だって松田、こんな汚ぐで、なんもねぐで恐ろしい所、女っごが来っとこじゃねぇぞ、それを文句も言わず俺らの後くっづいて歩ってきでんだもんよ、大したもんじゃねえがぁ…おおっうおおっ……」


阿久津さんは、想像したのと全然違う理由で泣いていた。

変なふうに考えた自分が恥ずかしい。

それを聞いた山根さんと向井さんも口々にあたしを労ってくれた。


あたしは照れくさくて、いそいそとスマホを出して電源を入れ、みんなの前でまた色々と操作してみせた。


昇さんのときと同じ過去人の反応が面白くて、みんなで笑った。

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