140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

山根さんはだんだん血色を取り戻してきて、良く眠っている。

だけど…


向井さんが衰弱しきっていた。


「なあ、向井。お前に言わなきゃならないことがある」


向井さんの頭のそばに座った昇さんが、蒼い顔で重苦しく口を開いた。


「…わか、ってます…よ。そ、んな顔…しないでくだ…い」

「明朝、一緒に発てなければ、俺たちは先に行く。お前は…体調が戻り次第、後から来い」

「昇さん、そんなの無理でしょ!ひとりじゃ食べるものだって…っ」

「弥生ぢゃん」
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