140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

「ああ、そうだ。俺、ニューギニヤで仲間と敵機をまた何機も撃墜したんだ。天皇陛下の御為に、向井家の男子として。んだから勲章も賜ることになってんだよ」

「そう、なの。それはお手柄だね…」

「敵もなかなか手ごわかったけんどな、かわしにかわして空中でクルリと回転してよ、後ろからスババーン!っと!目の前で俺の活躍を見せらんねかったのが残念だわ、あはは」


返事に困るよ…。

お母さん役なんて、難しくて。


それに…

向井さん、話、盛ってる。

だって、昇さんが前に言ってた。

基本的に昇さんのいる部隊は輸送とかの後方支援だって。
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