140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

この感情は、悔しさだ。

それから、憤り、ってやつだ。

昇さんたちに言ったって、ただの八つ当たりなのはわかってる。

でも止まらなかった。


きっとこの時代の人はこれが当たり前だと思ってて、あたしの言うことなんかただの甘えだとか言われるのかもしれない。

だけど言うのを止められなかった。


「戦争なんて、勝ったって負けたって、何千何万って死んじゃうのに、そうまでしてなんで領土取り合ったりするの?別にこんななんもない島なんかいらなくない?」

「本土には資源がないからで、それと本土に攻め込まれないためにもこの海域を…」

「資源なんか別にいんないよ!ガソリンがなくったって、電気で車が走って磁石で電車が走るようになるんだよ!アメリカとだって仲良くやってるし土地がなくったって東京のビルの中で畑やって屋上でハチミツ採ってんだよ!だから戦争なんて無駄なん――」


バシっ!
< 270 / 481 >

この作品をシェア

pagetop