140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
「それ以上言うな。俺たちは無駄なことなどしていない。…この戦争が無駄なら、これまでに流れた血も無駄だったということになる。向井もだ」
「あ…………」
「俺らは…もう後に退げねえんだよ、弥生ぢゃん」
痛いのは、昇さんに叩かれた頬じゃない。
心が、痛くて。
苦しくて。
あたしが叩かれたからじゃない。
叩いた昇さんの手の痛み…ううん、心の痛みを感じてしまったから。
みんなの表情が、苦しそうで。
彼らが当たり前に戦争してるなんて、どうして思ってたんだろう。
「ご、めんなさ……」
一言、口にするだけで精いっぱいだった。