140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

3 後悔の先に

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あたしたちはあの日以来、ほとんど話すことなく歩き続けた。


向井さんを丁重に埋葬して予定より少し遅く出発した朝は、快晴だった。

方向的に流されてきた川に沿って戻ると、生い茂る樹々の隙間から太陽を反射させてキラキラ光る水面が見えた。


水が…引いていた。


それを見た時の昇さんの顔が忘れられない。


きっと自分を責めているんだ。

一晩だけ待てば、って。
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