140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
時々、こめかみを押さえて眉間にしわを寄せていたり、ハアハアと呼吸が小刻みで荒い。
ただのカゼだとしたって、栄養状態だって最悪な今の体は、こじらせて肺炎にでもなったらきっと簡単に死へ向かってしまう。
心配だけど、休息をとる余裕もなければ薬はおろか、満足な食事だってない。
してあげられることが、全然ない。
ここに来てすぐ、この軍服をもらった人が倒れていたのを見た時、あたしは助けなきゃ、って思った。
実際にはもう亡くなってしまったあとだったけど。
それで助けようとしない昇さんに、酷いこと言ってしまった。