140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

うなされる山根さんの額に湿らせたロンTをあてる。


「それ…まさか米国旗け?」

「あ」


山根さんに何かしたい一心で、ロンTの柄の事をすっかり忘れてた。


「なんでそんなもん…」

「あの、これは…っ」

「未来には、こういうものが溢れているんだそうだ」

「……」

「ごめんなさいごめんなさい!ひっくり返します!」


あたしは慌てて柄を内側に折りたたんで、山根さんの額にそれを戻した。
< 285 / 481 >

この作品をシェア

pagetop