140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

阿久津さんの唇が、震えている。

怒らせちゃったかも…


「…なあ。弥生ぢゃんの話じゃぁ、日本は勝づんだろ?そんでアメリカとも仲良くやっでるって言ったよな」

「う、うん」

「負けだほうの国旗を胸につげてりゃ、仕返しされねぇって寸法なのかい?」

「え、っと…そういうわけじゃ、ないけど…なんとなく柄がカッコイイから?みたいな」

「カッコイイだと!」

「ごめ……」

「……や、こっちごそデカイ声出して悪がった。でもよ……弥生ぢゃん見てると思ってしまうんだわ」

「阿久津……」
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