140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
「さて先程もお願いしましたが、電波天文台は微弱な電波を受信しているので、電波を発する機械…携帯電話やスマホの電源がOFFになっているか、もう一度よーく確認してくださいね」
案内の人がそんなことを言っていたのを、機内モード設定中のあたしは右から左にスルーして階段を進んだ。
「めちゃめちゃイイ眺め!」
「わ!ほんとだ!ねぇ海!海は?…さすがに見えないかぁ」
海は見えないけど、桜の並木を見下ろす眺めが最高。
あたしはこっそりとその眺めをスマホに収めた。