140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

「山根さんっ!ねえ!」


どんなに声を掛けても、あたしの声は聞こえないみたいだった。


「か、和子、和子!ああぁ、和子!!」

「きゃっ」

「会いたかった、会いたかったぞ和子ぉ!皆は無事か?元気か?」

「ちょ、ちょっと…」


今度はたぶん奥さんの幻覚……

ちょ…っとびっくりする。

だってこんなにもきつく抱きしめられるなんて。
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