140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
「昇さんや向井さんとは、一緒の部隊じゃなかったの?」
「師団は同じだ。第41師団、河兵団っていうんだぜ。河兵団が溺れちゃ世話ねえな、はは」
「……」
「けど俺と阿久津は歩兵で、兵長と向井は輜重兵だ」
「んっと…?どっちがどんな?しちょうへい?」
「歩兵は戦闘員だ。輜重兵は、まあ、輸送隊だな」
「じゃあ阿久津さんと山根さんは敵と戦う人ってこと?」
「そういうこと」
みんな同じ仕事をしていると思っていた。