140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
「おかしなもんだよな。敵と戦って死にたいなんて言っといてよぉ、妹みたいな歳の女の子に縋ってるなんてな」
「おかしくなんかないよ」
「そうか?そうだよな…俺もガキんちょの頃はすっ転んでは痛てえ痛てえってピーピー泣いてたんだ。母ちゃんに縋ってよ。男ってのは…いつから強くなったんだ?」
「あはは。今だって弱いんじゃないの?」
「ったく、レイワの女は男に敬意ってもんがねえよな。だけどそういうとこが他と違うから、死ぬ間際にこんな話ができるのかもなぁ」
「山根さんは死なないでよ」
「…俺も死にたくはねえよ?でもよ、もう腹ん中が腐ってるような、とにかくもうあちこち使いもんになんねえ感じしかしねえのよ」