140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
樹々の隙間から太陽の光が差し込んで、幹に絡みつくツタの葉の緑色が目に映る。
時々、フルートみたいな澄んだ鳴き声が空から降ってくる。
湿地は水鏡になっていて、さかさまの世界には深く、果てしない空。
そのさかさまの空をオレンジ色の鮮やかな鳥が悠々と横切っていった。
とても……キレイな場所。
神聖、っていうのかな、そういう清々しさが漂っている。
でもそれは、人の立ち入りを歓迎しないって意味でもあるのかもしれない。
自然の美しさと、あたしたちのあいだに線引きがされてる感じがする。
だってここはこんなにも美しいのに、あたしたちはやせ細って泥まみれで死んでいく。
カエルやトカゲのほうが、ずっとキレイだ。