140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
激しい雨で垢を落として、坊主頭を洗う。
昇さんと阿久津さんは天幕の下で軍服を脱いで向こう側に出て行った。
だからってあたしが脱げるわけじゃないけど、できるだけ丁寧に服の中で擦り流した。
こんなにサッパリしたの、何日ぶりかな。
4月の25日にここへ来て、もうGWも終わるって頃なのに、軍服に着替えた日以来な気がする。
というか、そのあとの毎日は、いつ、何をしたかなんて憶えてないんだ。
歩いて、食糧を獲って、食べて、寝る。ただそれだけを必死に繰り返してきた。
その間に、仲間を亡くした。
憶えているのは、それだけ。