140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
暗いから迷っちゃった?
それともぬかるみにはまって動けなくなった?
あたしはいてもたってもいられなくなって、昇さんに声を掛けた。
「昇さん、昇さん!起きて。阿久津さんが戻ってこない」
「ん…、ああ?阿久津が?」
「うん、だいぶ前に出ていって、そろそろ明るくなってきたのにまだ戻らないの」
「ほんとか!?」
「俺が、どうしだって?」
「阿久津さん!」
あたしが慌てているところに、夢のような甘い香りと共に阿久津さんが戻ってきた。