140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

魚の日以来の満腹に、あたしたちは満ち足りていた。

雨はまだ降り続いていて、河は渦を巻くようにうねり、唸っていた。

それでも今までにない勇気が湧いてくる。


食べ物の力は偉大だ。

そう、思った。


「頑張ろうね!」

「おう!」

「……」

「何だ松田、腹でも壊したが?」


ただひとり、昇さんだけは違った。
< 335 / 481 >

この作品をシェア

pagetop