140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

「古賀さん、点滴交換しますねぇ~……っきゃあ!!」


シャー、とカーテンが開いて、看護師さんがやってきた。

と同時に幽霊でも見たのってくらいに叫ばれた。

ここ、病院だよね?

お静かに?


「え?えっ?意識、戻ったんですか!?って、気がつかれてから勝手にどこか行ったんですか!?」

「え?いえ、まだ…どこにも…」

「だって、その恰好…っ、しかもそんなに汚れて、病院なのに困ります!おまけにその頭…っ!」


そう言われて、自分の指が泥汚れで真っ黒なのに改めて気づかされた。
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