140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

確かに、お母さんの言う通り。

前のあたしは、死って言葉をものすごく簡単に口にしていた。


だけど目の前であんなに人が死んでいくのを見てしまって、自分もいつ死んでもおかしくない状況の中で過ごして、そんな簡単な言葉じゃないって、思ったの。


だからもうそんな風には使わない。


「それより、あれ、持ってきてくれた?」

「ああ、ノートパソコンね。はいこれ」

「ありがとう」


これで、あの島の事がきっとわかる。
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