140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
昇さんがサルミの手前、トル川まではなんとか辿り着くだろう、って、あたしはなんて能天気なんだろう。
ゲニムより西は、それまでとは比べ物にならない苛酷さだと書いてあるのを読んだのに、この期に及んであたしは!
死なせない!
あたしが昇さんを助けるんだ。
服の中に入れていける分なら一緒に持っていける。
腰に着けた刀が時を超えたんだから、体にくっついてればいけるはず!
あたしはチャリに跨って、全速力で家に向かった。