140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

「俺、さっき言いそびれたこと言いに来た!」

「え?」

「だから行くな!」


言いそびれたこと?


「俺は…っ――」


ピシャーーーーーッ!!


物凄い閃光と、まるで爆弾が落ちたみたいな音と地響き。

すぐ側の標識に落雷したんだ。

激しい雨なのに、標識が燃え盛っていた。

その雨の飛沫と、炎と、煙で、晶が見えなくなる。

バチバチと焼ける音で、声も聞こえなくなった。
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