140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
**

文字通り、いくつもの屍を超えて、あたしは歩き続けた。

途中、銃弾を受けて頭から血を流している人がいた。


近くに銃を持ったアメリカ軍がいるのかもしれないと思って、すごく怖かった。

もちろん今だって怖い。


それでも進むんだ。

明るいうちに、出来るだけ前へ行かなきゃ。


サルミの方角に、陽が傾いてる。

そっか。

赤道より南にある島は、北を通って西に沈むんだ……

赤くなる空にタイムリミットを感じて、足が止まる。
< 419 / 481 >

この作品をシェア

pagetop